公益アカウンタント通信No.26

3月の全国申請状況から


 内閣府から公表された全国申請状況によると、この3月に公益認定された既存法人が832法人と2月までの既存法人の累計669法人を大きく上回った。一般法人への移行認可を受けた既存法人も3月だけで329法人と2月までの累計210法人をはるかに凌駕している。つまり、認定・認可制度が平成20年12月1日にスタートしてから平成23年2月までの2年3か月の間に認定・認可された法人よりも、平成23年3月の1か月の間に認定・認可された法人の数の方がはるかに多いという結果が出た。 その背景にあるものはなにか。一つには、多くの申請法人が、煩雑な「みなし事業年度決算」を避けたいという意向が強かったということがあるだろう。3月に認定・認可を受けて、4月1日に移行登記をすることができれば、通常の決算のほかにもう一回決算をする手間を省くことができる。
 それと、民主党の事業仕分けの影響がある。内閣府に移行申請した法人の中には、民主党の事業仕分けによって、移行にストップがかかり、保留のまま止め置かれていた数多くの法人が存在していた。しかし、民主党は結局、新制度をかきまわしただけで、どうしていいかわからないままいたずらに時間が過ぎ、最終的にどうすることもできずに放りだした。既に、いろいろな場面で我々が目にしてきた、民主党政治のお決まりのパターンである。
それでは、この間どういう法人が認定・認可を受けているか、見てみよう。
そろって公益に行っている法人を見ると、数では相変わらずシルバー人材センターが目立っている。それから各地の納税協会も一枚岩で認定を受けている。法人会は、認定を受けて公益に行っている法人が多いが、たまに認可を受けて一般へ行く法人もあるようだ。各地の医師会は公益にいった法人もあったが、多くは一般に移行している。このところ注目されている原子力関係では、原子力安全研究協会は公益、日本原子力学会は一般と分かれている。我々になじみ深いところでは、税務関係の出版物で知られる大蔵財務協会、金融関係の出版物を出している金融財政事情研究会は、ともに一般に移行している。
 このように認定・認可された法人の数はこの3月で大きく増えたが、申請する法人の数はというと、ようやく3,000法人を超えたばかりで、申請が遅々として進まないという状況にはどうやら変わりないようである。



(NPO会計税務研究協会 田中義幸)