NPO通信No.166

【NPO法人関連ニュースから:10月号】


<山形弁護士会>加害者家族の支援委員会を設置 全国初、11月から電話相談を常設

 山形県弁護士会は、犯罪加害者の家族に対する差別や社会的な孤立の解消を目的とする「犯罪加害者家族支援委員会」を設置しました。弁護士会としては全国初の取り組みで、11月1日から県弁護士会が窓口となって電話や面談による相談に応じます。
県弁護士会は、犯罪加害者家族の支援に取り組むNPO法人「World Open Heart」(仙台市)やソーシャルワーカーらを招き、所属弁護士向けの研修会を実施する予定で、研修を受けた弁護士が、加害者家族の法的相談に応じたり他の専門家へつないだりして継続的に支援していきます。
生活実態の調査によると加害者家族の「引っ越しを余儀なくされる」「子どもがいじめの対象になる」といった実情が浮かび上がり、山形県で開催された東北弁護士会連合会の定期大会では支援の拡充を求める決議が採択されていました。
初代委員長に就いた遠藤弁護士は「加害者家族は精神的、経済的、社会的に大きな被害を受け、犯罪被害者と同様の立場と言える。精神科医や市町村との連携も視野に入れて活動したい」と抱負を述べました。
(10月18日 河北新報)

 

高齢者、障害者のごみ出し 支援のNPO、人材確保などで活動に限界も

 高齢や障害などで、ごみ出しが難しい世帯が増えています。何らかの支援が受けられない場合、“ごみ屋敷”など深刻な事態にもなりかねないことから、神戸市内では、市やNPOがごみ出し支援に取り組んでいますが、対象者の増加などで支援の在り方が課題になっています。
 神戸市灘区の集合住宅に暮らす女性(64)は、病気のため手足が不自由で、NPOのごみ出し支援サービスを利用しています。毎週月曜、可燃ごみの入った袋を自宅前にあるメーターボックスの中へ入れ、それをNPOのスタッフが回収して、敷地内にあるごみ捨て場まで持って行きます。費用は1回200円ですが、多少費用がかかっても生活に欠かせないサービスとなっています。当初は手押し車にごみ袋を乗せて自分で捨てようとしていましたが、体調の悪い日もあり、決められた時間内に出すことが難しかったといいます。
 ごみ出しを支援するのは、高齢者向けコミュニティーハウスを運営するNPO法人「花たば」(神戸市灘区)で、7年前から続けている有償ボランティアの活動です。高齢者や障害のある人ら約40人を、ごみ出しサポーター約30人が支えています。
 利用料200円のうち、ボランティアとNPOで100円ずつ受け取っていますが、利用者とサポーターを調整するコーディネーターの人件費などはまかなえず、ほかの事業で支えています。
 市でも玄関先でごみ袋を受け取る「ひまわり収集」行っていますが、利用できるのは、高齢者の場合、原則要介護度2以上の独居高齢者で、夫婦で暮らしていることなどを理由に対象外となる場合もあり、同NPOが支援をするケースもあります。
 地域によってサポーターの人数に偏りがあり、事務所スタッフがやむを得ず前の日に回収したり、各自の自宅に持ち帰って捨てたりとなんとか対応してきましたが、採算性に加え、人材確保の難しさがあり、支援継続が課題となっています。
(10月18日 神戸新聞NEXT)


「食堂『ぽん太』、店の手伝いで飲食無料や食事券シェア制度も/岡山」

 岡山市北区の済生会総合病院近くに、カフェ・定食「ぽん太」がオープンしました。建築設計の仕事を行っている横田さんが仕事の傍ら、朝食・昼食を中心に提供する飲食店としてオープンしました。
 横田さんは、NPO法人「永瀬清子生家保存会」(岡山県赤磐市)の活動も行っており、「永瀬のいう『何で食べていくのか』と言う言葉に心を動かされたそうで、時代がどんなに変化しても生きていける飲食店を目指したい」と話しています。
 同店では、岡山弁で「手伝い」を意味する「テゴ」の制度を導入しており、1時間「テゴ」した人には800円分の食事券を進呈します。対象時間には「朝テゴ」、「昼テゴ」、「仕舞テゴ」があり、「朝テゴは高校生など、テゴ後に朝食食べて学校に行ってほしい」と横田さんは言います。
 入り口付近に掲げる「ペイフォワード(恩送り)ボード」には、客などが無償提供する食事券を貼り付けており、その券を使って食事をすることもできます。食事をしたいが手元にお金がない人などに利用してもらおうと、東京都千代田区にある未来食堂を参考に制度を作ったそうです。
(10月15日 みんなの経済新聞ネットワーク)

(NPO会計税務研究協会 事務局 河合理恵子)