NPO通信No.169

【NPO法人関連ニュースから:1月号】


「【阪神大震災24年】視覚障害者支援へシステム開発」

 災害弱者の視覚障害者を支援しようと、阪神大震災を経験した神戸市の企業やNPO法人が、避難所内のさまざまな情報を自動音声で案内するシステムの開発を進めています。視覚障害者は震災当時、避難所で次々に紙で張り出される救援物資などの情報を把握できない苦労を経験しており、24年を経た今も支援体制は不十分なままで、障害者らはシステム普及に期待しています。
 阪神大震災では長引く避難所生活で関連死が相次ぎ、災害弱者に対する避難所の不十分な支援体制が指摘されました。このため、障害者就労を支援するNPO法人「アイ・コラボレーション神戸」(神戸市)は、視覚障害者が避難所で過ごしやすい環境を整えようと模索し、同市の音響機器メーカー「TOA」とともに避難所内の情報を音声案内するシステムを開発することにしました。
 特定の記号を紙に印刷して床などに張り付け、障害者がスマートフォンの専用アプリを起動させて、記号にかざせば、「段差があります」「右にトイレです」と音声で知らせてくれる仕組みです。
 今後、視覚障害者約50人が参加して実証実験を行うほか、神戸市立須磨海浜水族園でも試行し、本格的な普及を目指していきます。
(1月15日 産経新聞)

 

未来のパラリンピアンがサンディエゴに集結 『JTB車いすテニスグローバルチャレンジ』で日本が優勝

 カナダ、アメリカ、日本から招待された12名のジュニア選手による国際親善試合「JTB車いすテニスグローバルチャレンジ」が米国サンディエゴで開催されました。日本からは日本車いすテニス協会より推薦された中学・高校の4名が参加し、シングルス、ダブルスの総当たり戦で行われた団体戦で優勝しました。
 今回のイベントは、ロサンゼルスを拠点に活動するNPO法人「B-Adaptive Foundation」が、サンディエゴ州立大学の学生組織と共催し開催しました。
 イベントに参加する選手は日本車いすテニス協会をはじめ各国の協会の推薦を受けた選手ですが、招待を受けるには一つの条件がありました。それは「保護者の同伴なしで渡航をする」ことでした。親元を離れて渡米し数日間を過ごすという新たなチャレンジに挑み、テニス選手としてだけでなく、一人の中学生、高校生としての成長のきっかけを掴んで欲しいという主催者の願いからでした。
 2017年に米国ロサンゼルスに設立された同NPOは、障害者スポーツに取り組む中高生のアスリートに海外に出る機会を提供し、新しい経験を通じて視野を広げ、自らの可能性の幅を広げてほしいという願いのもと活動しています。
(1月21日 PRTIMES)


「路線バス撤退もNPO運営で便倍増 過疎地域のモデルケースと期待 静岡」

 静岡市清水区両河内(りょうごうち)地区で、路線バスが撤退した地域の交通を住民の作ったNPO法人が今年度から担っています。ただの「受け皿」にとどまらず、停留所数と運行本数を倍増させ便利になったと好評で、人口が減少し、路線バスが撤退する過疎地域も多い中、モデルケースになりそうです。
 路線バスは、しずてつジャストラインが運行していましたが利用客減少で採算が悪化し、2009年から市が同社に経費を払い運行委託をする形になりました。しかし、運転手不足もあり、11年ごろから同社は撤退を打診していました。このため、運行継続を求める地元自治会は市と協議し、NPOを設立して運行を受託することにしました。市は10人乗りワゴン車3台と軽乗用車1台を購入し、NPOは運行委託料2,400万円で、しずてつが運行していた3路線中、2路線を引き継ぎました。
 運転手9人は全員地域の人で、10人乗りなので大型免許は不要です。停留所を増やし、運行本数も依頼に応じて運行する「デマンド運行」も含め、増便しました。副理事長は「移動手段を確保するには自分たちでやるしかなかった」と振り返り、「地域主体で運転手も乗客も地元の人なので声かけもできる。これからもより使いやすいバスを目指したい」と話しています。
(1月27日 毎日新聞)

(NPO会計税務研究協会 事務局 河合理恵子)