NPO通信No.174

【NPO法人関連ニュースから:6月号】

「サル害に悩む町に強い味方『サルイチ』 居場所つかんで追い払い」

 ニホンザルの獣害に悩まされてきた京都府伊根町は、サルの位置情報を住民に伝えるメールシステム「サルイチ」を活用し農地での追い払いに役立てる取り組みを始めました。
 サルイチは、NPO法人「里地里山問題研究所」(丹波篠山市)が篠山市でのサル対策支援の経験を生かして開発しました。伊根町は国の交付金100万円を活用して6月から本格運用を始めました。
 町職員でサルの位置情報を集める三野さんは「サルの移動を予想しながら集落を回っている」と話しています。サルは一度捕獲して首に発信器を取り付けて放しており、近くで電波を受信すれば位置が分かります。アンテナを付けた車で巡回し、電波が強くなれば車を降りて手持ちアンテナで詳しい位置を特定し、タブレット端末に位置を入力します。
 サルの捕獲は被害防止と生態系への影響に配慮して行われるため、駆除し群れの頭数管理を行う個体数調整は府の許可が必要で、単独で動き住民に被害を及ぼすサルを駆除する被害防止捕獲も群れ頭数の10%が上限です。
 伊根町でのサルイチの登録数は農家を中心に20件程度で、今後もサル対策説明会を開き登録を呼び掛けるそうです。町地域整備課は「1年目はまず登録者を増やしたい。集落で中心となる人を見つけて集団追い払いのモデルケースをつくり、他の集落にも広げたい」と話すなどサルイチを活用した追い払いの実行力に期待しています。
(6月23日 京都新聞)

 

「難民を日本でWebエンジニアに 就労支援でプログラミング教育 PCや住居も無償提供」

 難民の就労支援などを手掛けるNPO法人「WELgee」(渋谷区)は、日本に住む外国人の難民認定申請者を対象としたプログラミング教育講座「Tech−Up」を9月から始めると発表しました。プログラマーとして日本で就職する意思がある難民を選抜し、Webプログラミング人材を育成、無償でPCや住居も提供します。
 「Tech−Up」は同NPOを含む3社で運営しており、エンジニアの育成を手掛ける株式会社「DIVE INTO CODE」(渋谷区)はプログラミング講座を提供し、難民支援を行う一般社団法人「日本福音ルーテル社団」(JELA)がPCやシェアハウスを貸し出します。
 同NPOは、2017年から難民の若者の就労支援をしてきました。エンジニアとして就職が実現した難民がいたことや、難民のプログラミング習得への意識が高いことなどから、このプログラムを企画したそうです。「難民が必要最低限の生活ではなく、スキルを身に付けることで企業や社会に利益を生み出し、生き生きと活躍できることを目指す」としています。
(6月20日 ITmedia NEWS)


「外国人の相談 迅速に 11カ国語の翻訳お任せ 八王子市9月から」

 外国人労働者の受け入れを拡大する新制度を盛り込んだ改正入管難民法が4月に施行されたことを受け、八王子市は9月から学園都市センター内にある「在住外国人サポートデスク」の機能を拡充します。市によると都内26市の中で外国人の人口が最も多いといい、今後も増加が見込まれるため、サポートデスクに英語やフランス語、ベトナム語、ポルトガル語など11カ国語に対応する多言語音声翻訳アプリを入れたタブレットを新たに配備します。
 これまでは英語や日本語で対応しており、それ以外の言語の場合は、NPO法人「八王子国際協会」(八王子市)に登録している通訳に依頼し相談に乗るなどしてきました。今回のタブレット配備で、多くの場合はその場で対応できると見込んでいます。
 石森市長は「外国人市民の多様な相談に対応し、ともに暮らす多文化共生の街づくりを推進するため、関係機関と協力しながら安心して快適に生活できるよう支援していく」と話しています。
(6月24日 東京新聞)

(NPO会計税務研究協会 事務局 河合理恵子)