設立の背景
NPO通信No.5
「NPO活動の現場〜経理担当の悩み」

 NPO法人も3月決算のところは所轄庁に提出する報告書作りがある為、6月 末までが山となっています。ご存知の通り、NPO法人の認可を受けてからは、 毎事業年度初めの3ヶ月以内に各種報告書類を所轄庁に提出しなければなりませ ん。この報告書及び財産目録や貸借対照表・収支計算書などを作るのに、初めて の場合はNPOの代表も経理担当者もとても苦労しています。周りにNPO法人 の1期目の報告をした人や、サポートしてくれるNPO法人会計に詳しい税理士 などがいれば比較的気軽に尋ねられますが、経験者が周りにいなかったり、NP O法人会計に精通している税理士がみつからなかったりすると、その報告書作り は大変な作業となってしまいます。

 また、この書類作成を行う経理担当者が、一般企業の経理経験者の場合、NP O法人の経理との様々な違いに頭を悩ませてしまいます。例えば寄付や寄贈の処 理の仕方などもその一例です。寄贈されたものをどの様に経理処理したら良いの か?一般企業では、あまり事例が多く無い為に、この様なことでも壁にぶつかっ てしまうことが多いようです。現場の経理担当者やNPO法人の代表は出来るだ け正しい収支計算書を作ろうとして、本当なら出来るだけ簡便な事務にしたいに も拘らず、日々の経理事務をより複雑にしているケースも多数あります。助成金 や補助金などを受ける場合も其々の資金提供先へ報告書の作成が求められますが 、この報告書を作成する為に同じく事務作業を煩雑にしている例も多くあります 。勿論、これらの報告書や収支計算書・貸借対照表などは重要であり、正確でな ければなりません。しかし、事務作業を軽減して本来のNPO法人の活動にもっ と注力したい、と言うのが本音のようです。

 多くのNPO法人の会計責任者は、他の業務(本来の活動)と兼務している為 に、現場の方達は事業報告書や収支計算書・貸借対照表に関する基本的な認識や 理解がまだ不足しているのが現実のようです。

【ワンポイント】
NPO法人の活動目的は、其々のNPO法人定款にある通りなので、経理・財務 を含む会計に関する事務作業の負担を出来るだけ軽くするべきでしょう。その為 には、定期的に数字をチェックしたり、業務報告を確認したりすることが第一だ と思います。また、会計に関する基本的な知識と理解を深める必要もあります。 しかし、現実的には、一般の方が独力でNPO法人の会計処理を行うことは難し いと言えます。現在も各地でNPO法人は増えていますが、現場での多様な事務 作業は完璧とは言えません。私達がほんの少し、アドバイスやサポートすること によって、NPO法人の代表や経理事務担当者の負担を軽減することになり、本 来の目的である活動に専念出来るようになるでしょう。