設立の背景
NPO通信No.29
障害者雇用サポートセンターをNPOが運営/埼玉県

 
 先月、埼玉県の浦和地方庁舎別館に開設した障害者雇用サポートセンターは、 NPOが運営しています。障害者雇用促進法では、56人以上の企業に1.8% の障害者を雇用するよう義務付けていますが、埼玉県は平均1.45%に過ぎず 47都道府県中、42位と低迷しています。その状況をうけ、企業が障害者雇用 に前向きになるよう、アドバイザーが企業を訪問したり、給与や施設設備費の助 成金を紹介したり、障害者雇用実績のある企業の見学会を行うなど、きめ細やか なサービスを行います。
 運営委託事業者は「NPO法人サンライズ」で、トライアル雇用などを応募時 に企画提案しました。今となっては、予定通りオープンしたセンターですが、委 託業務の説明会に出席したのが5団体、応募したのは1団体だけで、 年3,000万円の発注額に対し、求められる業務内容の水準が高く敬遠された のではと、県は予想外の不人気に戸惑ったようです。応募資格には、県内に事務 所が所在する法人格のある民間団体で、定款等に障害者の就業支援又は雇用機会 の拡充支援を行うことが規定されていることなどがありました。
 昨年度末現在、約9,200人の障害者が埼玉県で就業しており、ハローワー クに登録している就職希望者は7,000人います。その上、昨年秋より本格的 に施行された障害者自立支援法によって福祉施設から就労への流れがでてきてお り、また、職業教育に重点を置いた高等養護学校(さいたま桜高等学園、羽生ふ じ高等学園)が埼玉県に開講したことにより、これまで以上に就労を希望する障 害者の増加が見込まれています。
 上記2校は、従来の養護学校のイメージとは程遠い、新しいスタイルの養護学 校で、受験の競争率が高く「狭き門」となったようです。軽度の知的障害のある 生徒が対象で、就職率100%を目指し、ビル清掃やパン製造などの実践的な実 習を行うとのことです。
 「障害者を雇用しても障害者が働ける業務がない」という企業の声がある中で、 センターでは初年度だけで100社の新規雇用先を開拓することを目指しており、 県の福祉部と産業労働部と協力して支援を行っていくそうです。

(NPO会計税務研究協会 事務局 河合理恵子)