NPO通信No.172

【NPO法人関連ニュースから:4月号】

「旅して健康!『ヘルスツーリズム』活況 地方の活性化にも」

 旅を楽しみながら健康になる、そんな新しいスタイルの旅行「ヘルスツーリズム」が注目されています。旅のサービス品質を保証するヘルスツーリズム認証制度が昨年、民間団体によって創設され、企業や自治体からウオーキングツアーや温泉めぐりなどプログラムの提案が相次いでいます。観光客誘致に苦戦する地方にとっては新たな集客策となる可能性もあり、専門家も「健康長寿と地域活性化の双方に貢献できる」と期待しています。
 ヘルスツーリズムは日本に先駆けて海外で普及が進みました。欧米諸国では自然豊かな温泉街や景勝地を単なる観光地でなく療養地として認定し、一緒に宣伝するケースも多いといいます。
 国内では18年、JTBや日本航空などがNPO法人「日本ヘルスツーリズム振興機構」(中央区)を発足しました。昨年4月には、同機構や専門家らが企業や自治体から提案された旅行プランの健康増進効果や安全性を認証するヘルスツーリズム認証制度も始めました。今年3月末現在、全国で計25のプログラムが認証を受けています。
 健康増進施設「神戸みなと温泉蓮」の「ウエルネスウォーキング」プランのほか、日用品メーカー「サンスター」が歯科衛生士のブラッシング指導などを受けるツアーを企画しました。和歌山県田辺市は、熊野古道の歴史や文化に精通したインストラクターと散策しながら、温泉を楽しむコースを用意しました。同機構の担当者は「今後もプログラム数は増えていくはず」と話しています。
 ヘルスツーリズムに詳しい神戸山手大の西村教授は「人生の早い段階でヘルスツーリズムに参加し、生活習慣を見直す人が増えれば、健康寿命の延びにつながる」と強調しました。観光資源の少ない地方でもヘルスツーリズムが定着すれば「地方経済の活性化にも寄与するはずだ」と指摘しています。
(4月20日 産経新聞)

 

「県eスポーツ協会が発足/国体代表決定戦は6月9日、青森市で開催」

 対戦型コンピューターゲームの腕を競う「eスポーツ」を青森県で普及させようと「県eスポーツ協会」が発足しました。今年秋の茨城国体で開かれる「都道府県対抗eスポーツ選手権」の「ウイニングイレブン(ウイイレ)2019」競技の青森県代表決定戦を6月に青森市で開くことも発表しました。
 今月19日、あおもりコンピュータ・カレッジで設立総会を開き、同校の校長を会長に選び、協会には、青森テレビやビジネスサービス、県観光連盟、エフエム青森なども加盟しました。「サポーターアンバサダー」には、eスポーツのイベントを積極的に開いてきたNPO法人「あおもりIT活用サポートセンター」(弘前市)の理事長が就きました。
 記者会見で会長は「県内でもゲーマー(ゲームをする人)は多いと思われる。どんどん大会やイベントに出てきて頑張ってもらえれば」と普及に期待を込めました。県観光連盟専務理事は「地域の中にIT社会を担う人材を育てるのが急務」と語り、eスポーツの発展がその契機になると強調しました。
 ウイイレはサッカーゲームで、選手権への出場は選手権専用ホームページで受け付けています。茨城国体ではウイイレのほか「ぷよぷよeスポーツ」と「グランツーリスモSPORT」も行われます。
(4月19日 Web東奥)


「徒歩通勤で地球に優しく NPOなど実行委、熊本市内パレード」

 自転車や徒歩、公共交通機関による通勤を促す「熊本県ノーマイカー通勤デー・パレード」が今月17日朝、熊本市中央区の白川公園で始まり、約200人の参加者が横断幕やのぼり旗を掲げながら市役所までの約1キロを練り歩きました。
 地球環境の保全を呼び掛ける「アースウィーク」(4月17〜23日)に合わせて企画したもので、県や市、NPOなどでつくる「アースウィークくまもと」実行委員会などが毎年実施しています。実行委員長は出発式で、「将来のために地球に優しい環境づくりは重要。新しい交通のあり方を一緒に呼び掛けよう」と話しました。
 「アースウィークくまもと」の活動30周年を記念した市民講座も市役所で行われ、EV(電気)バスの開発や持続可能なまちづくりなど、環境に優しい取り組みが紹介されました。問い合わせは、NPO法人「くまもと未来ネット」(熊本市)まで。
(4月17日 熊本日日新聞)

(NPO会計税務研究協会 事務局 河合理恵子)