NPO通信No.187
「アベノマスクをカブトムシと交換 寄付する人に幸せお裾分け『わらしべプロジェクト』」
NPO法人「里山ねっと・あやべ」(京都府綾部市)では、国が全戸配布した布マスクをカブトムシやソフトクリームと交換する「あやべわらしべマスクプロジェクト」を始めました。マスクの寄付をきっかけに楽しめるようにと工夫しました。
「わらしべ長者」のように物を交換することで、寄付する側にも幸せをお裾分けしようと企画し、カブトムシやソフトクリームと交換できます。
集めたマスクは市内の子ども食堂などに渡す予定で、使わないから寄付したいという相談が多い。楽しんでもらいつつ、必要としている子どもに届けたい」 と、事務局次長は語っていました。
(7月7日 京都新聞)
「竹やぶを半年かけ整備しタケノコ園に 竹はせっけんや土壌改良剤にして販売」
障害者支援事業所などを運営する認定NPO法人「ぱれっと」(神戸市西区)が、兵庫県加古川市の竹やぶを約半年かけて間引きし、タケノコ園に再生しまし。
竹が隙間なく生え、人が入るのも難しかった約150平方メートルの竹やぶは、密集している部分を伐採して、切った竹は粉砕しました。竹林がすっきりした姿になると、作業に携わった利用者の表情が生き生きし始め、6月には利用者や支援者らでタケノコ掘りを楽しんだそうです。
竹を粉砕し、ふるいにかけて作るパウダーはせっけんや土壌改良剤にして販売しています。「障害の重さに関係なく、利用者の頑張りが工賃に還元され、やりがいを感じられる仕事にしたい」と事業所の管理者は話しています。
他の竹やぶについても、事業所の近隣地域から依頼があれば、費用や時間などを相談した上で整備していく予定だそうです。 (7月7日 神戸新聞NEXT)
「筋ジス患者宅に防災シェルター 徳島の勤務先NPOが無償貸与」
津波や洪水時に避難して身を守れる家庭用シェルターが今月、筋ジストロフィー患者の鈴木さん宅の敷地に設けられました。これは鈴木さんの勤務先で、障害者の自立支援に取り組むNPO法人「JCI Teleworkers' Network」(鳴門市)が約200万円で購入し、貸し出したものです。
シェルター「SAM(サム)」は縦、横、高さ各約2・2メートル、重さ約250キロで住宅メーカーの小野田産業(静岡県)が開発しました。難燃性の発泡スチロール製で、水に浮きやすく断熱性にも優れており、車椅子で暮らす鈴木さんに合わせて壁面に折り畳み式の木製テーブルも取り付けています。災害発生時だけではなく、日常から仕事部屋などとして使うこともできるそうです。
シェルター購入は2基目になる同NPOの理事長は「多くの人に知ってもらうためのテストケース。災害弱者の多様な特性に応じられるよう、アイデアなどを開発チームに伝えたい」と語りました。
鈴木さんは「バリアフリーなどが気になる避難所と違い、シェルターは気軽に避難できる。活用して世間に広める一助になれたらうれしい」と話しています。
(7月5日 徳島新聞)
(NPO会計税務研究協会 事務局 河合理恵子)
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