NPO通信No.191

【NPO法人関連ニュースから:11月号】

「NPO法人がつなぐ台湾と福島」

 台湾と福島をつなぐ新たな交流プロジェクト「福島前進 Pop Up Fukushima」が11月16日から本格始動します。事業を主催するのは被災12市町村で復興支援事業などを手掛けるNPO法人「元気になろう福島」(川内村)で、台湾生まれの日本人でつくる「東京台湾の会」が協力をしてしています。
 在日台湾人5人が県内を巡るツアーを行い、メンバーそれぞれが農産物や観光など、四つのテーマに分かれ、視察や地元住民との対話を通じて発見した福島の魅力をフェイスブックなどで発信します。会員制交流サイト(SNS)でつながる台湾コミュニティー「福島前進団」の設立を図り、団員数は1万人を目指しています。交流人口の拡大や風評の払拭につなげていく構えです。
(11月16日 福島民友新聞)

 

「知らないイベントに要注意!」

 iPhoneの「カレンダー」アプリに身に覚えのないイベントが追加され、「ウイルスに感染している」「iPhoneが保護されていない」といったメッセージが表示される事例が報告されています。高齢者のインターネット詐欺の被害を防ぐ活動をしてるNPO法人「デジタルリテラシー向上機構」(品川区)によると、これもフィッシング詐欺の一種で、IPA(情報処理推進機構)にはこれまで2020年1月から毎月数件程度の相談が寄せられていましたが、7月に入ってから55件といきなり増えているそうです。  
 他人のカレンダーにどのようにしてイベントを追加するのかというと、カレンダーにある「出席依頼機能」を使って「iPhoneが保護されていません」というタイトルでイベントを作り、URL欄にウェブサイトのURLを入力後、「予定出席者」にターゲットのメールアドレスを入力して追加します。すると、そのメールアドレスのユーザーに通知が飛び、カレンダーにイベントが表示されるようになるのです。出席依頼機能は、本来であれば同僚や知人を会議やイベントに誘うために利用するものですが、サイバー犯罪者はタイトルで脅してURLをクリックさせ、フィッシング詐欺やサポート詐欺などのネット詐欺のページに繋げます。「欠席」をタップするとイベントは消えるのですが、サイバー犯罪者にもそのことが伝わり、有効なメールアドレスであるということがばれてしまうので今後はさらにネット詐欺メールが増えてしまう可能性があります。この出席依頼のイベントは通常の方法では削除できませんので、裏技で削除します。
 まず、「スパム」などの名称でiCloudカレンダーを作成します。続けて、出席依頼が来たイベントの「カレンダー」設定を開き、「スパム」カレンダーに変更します。その上で「スパム」カレンダーを非表示にすれば、イベント自体も見えなくなります。追加した「スパム」カレンダーごと、出席依頼の予定を削除することも可能です。 これらの被害は、メールアドレスが漏えいしてる場合に起こり得るのですが、一度漏えいしてしまったら防ぐのは難しいです。まずは、この手の現象が起きても、絶対にURLを開かないということが重要です。もし開いてしまっても、すぐにウェブブラウザーを閉じれば被害に遭うことはありません。いつも使っているカレンダーがいきなり警告で埋まると驚いてしまうかもしれませんが、被害の拡大を防ぐためには自己防衛するしかありません。 NPO法人「デジタルリテラシー向上機構」では、媒体への寄稿をはじめ高齢者向けの施設や団体への情報提供、講演などを通して最新情報を提供しています。
(11月6日 Impress Watch) 

 

「NPO法人の空き家再生が成果」

 広島県尾道市の芸術文化振興に寄与した個人・団体に贈られる2020年度の小林和作賞に、NPO法人「尾道空き家再生プロジェクト」(豊田雅子代表理事)が選ばれました。
 雨漏りやシロアリによる腐食が進んでいた木造2階建てのガウディハウスを私費で購入し、プロジェクトの第1号として13年かけて再生させました。これまでに再生した物件は18件を数えるといい、アーケード商店街のゲストハウスや千光寺公園のカフェなどは観光客が集まる人気スポットとなっています。
(11月13日 毎日新聞) 


(NPO会計税務研究協会 事務局 金森ゆかり)