NPO通信No.193
「高校生の起業をNPOが支援」
沖縄県の那覇商業高校2年の10人が模擬起業で独自ファッションブランド「Anela(アネラ)」を立ち上げ、1月13日からネット販売を始めました。この取り組みは、全国の高校生がビジネスプランを競うNPO法人「金融知力普及協会」主催の『リアビズ 高校生模擬起業グランプリ』の一環です。那覇商業は1次予選を突破し、協会出資の30万円で商品販売にこぎ着けました。絵が得意な生徒がデザインを担当し、宣伝のため、SNSで影響力のある県内のインフルエンサーにモデルを依頼し、写真をインスタグラムやツイッターなどで発信しています。6〜8日には校内でファッションショーを開き、モデルとなった各学年の生徒たちがランウェイを歩きました。発売初日に完売した商品もあり、生徒たちが真心を込めて注文先への発送作業などを行っています。
(1月14日 沖縄タイムス)
「江戸時代からの古民家を改修」
福島盆地の中心に孤島のように浮かぶ信夫山。豊かな自然と多くの伝説が残る福島市のシンボルを観光地として活性化する事業が本格的に動きだしています。同市のNPO法人「ストリートふくしま」は5月にも、中腹にある六供(ろっく)集落で江戸時代末期ごろに建築された古民家の改修に着手しました。来年3月完成予定で、観光客や地域住民らが交流できる憩いの場とする計画です。六供集落の起源は6世紀ごろにさかのぼります。信夫山の歴史が記された著書「復刻版西坂茂・信夫山」によると、欽明天皇の後継を巡って兄弟の皇子が争い、敗れた兄が信夫山に逃れ、兄を応援した母の皇后も追われてきました。
皇子は6人、皇后は7人の家臣を連れたことから、家臣は「六供七宮人(ろっくしちぐうじん)」と呼ばれ、信夫山に御山村をつくり、羽黒神社と黒沼神社の祭事をしてきたと伝えられているといいます。
(1月15日 福島民友新聞)
「島の農業を担う人たちをバックアップ」
条件不利地とされてきた離島への移住、就農を志す若者が増えてきているようです。自然豊かな離島特有の環境に加え、手厚い受け入れ体制を整えている地域は体験希望者が増加しています。愛媛県上島町と地元のNPOは、瀬戸内海に浮かぶ岩城島で就農を考える人を対象に1週間の体験を受け入れています。同島はレモンなどのかんきつ類の栽培が盛んで1週間、果樹農家で作業を学び、希望者にはその後、延べ20日間の「お試し就業研修」と、その後の2年間のインターンを用意しています。さらに、研修を受け入れるNPO法人「豊かな食の島 岩城農村塾」は、独立時に農地のあっせんや開墾などで支援しています。
これまでに5人が就農し、年明けにも新たに1人が独立する予定です。新型コロナウイルス禍を受け、人口が密集していないことも魅力になっており、将来の担い手確保につなげたい想いです。
(1月7日 日本農業新聞)
(NPO会計税務研究協会 事務局 金森ゆかり)
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