NPO通信No.198

【NPO法人関連ニュースから:6月号】

「宇宙飛行士の虫歯予防にNPO法人のスプレー」

 国際宇宙ステーションで使われる生活用品の候補に、新潟県阿賀野市で作られたスプレーが選ばれました。NPO法人「あおぞら」(新潟県)が運営する、阿賀野市の就労支援施設「あおぞらソラシード」で、知的障害や精神障害のある人などが通い、化粧品の製造などを手がけています。今回、宇宙飛行士の生活用品として候補に選ばれたのが、この「オーラルピース」です。「あおぞらソラシード」が横浜市のベンチャー企業「トライフ」から委託を受けて7年前から製造してきました。なぜこのスプレーが評価されたのか?それは、飲み込める点にあるといいます。口の中の菌に対する効果がある特許製剤が入っていながら、飲み込んでも安全な成分です。宇宙は実験などで時間がないので、朝などに簡単にシュッとケアをしてもらうと虫歯菌、歯周病菌に対するアプローチで簡単にケアできます。「あおぞらソラシード」は、「オーラルピース」を年間1万本作っています。自分たちのスプレーが宇宙へ飛び立つかもしれないと、期待が高まっています。「オーラルピース」は来月以降、国際宇宙ステーションに搭載するか判断され、認められれば来年度以降に宇宙に向けて打ち上げられる予定です。
(6月6日 TeNYテレビ新潟)

 

「ヒグマもAIで顔認証 NPO法人が実験」

 根室管内標津町のNPO法人「南知床・ヒグマ情報センター」が、ヒグマの顔を撮影し、人工知能(AI)を使って個体識別する実験を行っています。カナダの研究グループが開発したクマの「顔認証システム」を使う国内で初の取り組みになります。AIによる識別が進めば、クマの個体数推定や生態把握などの研究に活用でき、人に危害を加えるなどした「問題個体」の特定も容易になるといいます。同センターは、町内の山林に設置した定点カメラでクマの顔を撮影し、カナダ・ビクトリア大学の研究者らがAIによるクマの個体識別を行うプロジェクト「Bear(ベア)ID」に画像の解析を依頼しています。AIは多くの画像を読み込んで目や耳、鼻の特徴を検出し、各画像の個体が同一かどうかを判断します。2020年11月に発表されたカナダと米国で行ったテスト結果では、既に個体識別ができている132頭のグリズリー(ハイイログマ)について、4674枚の画像をAIに解析させ、83・9%の識別精度が得られたといいます。クマは季節や年齢によって体形が大きく変わり、人が外見で個体を見分けるのは難しく、現在は体毛やふんから検出したDNAを分析するなどして識別していますが、時間や費用がかかります。AIの活用でこうした課題の解消が期待されます。
(6月21日 北海道新聞)

 

「子どもを守る サンダルバイバイおやこ条約」

 川遊びで流されたサンダルなどを子どもが追いかけて溺れる事故を防ぐため、追いかけない約束を交わすアイデア「サンダルバイバイおやこ条約」が、「大事なこと」「ステキなアイデア」と注目を集めています。「サンダルバイバイおやこ条約」は親子間で交わす、水遊びに関する平和条約です。子どもは自分の命を守るために、川や海でサンダル、帽子、おもちゃといった所持品が流されてしまっても、追いかけずに見送ることを誓います。親は子どもが所持品をなくしてしまった場合、叱らないことを宣言します。子どもによっては叱られることを心配して、流されたものを追いかけてしまう場合もあるからです。条文の最後にはサンダルが流れてしまった場合は、可能な範囲で脱げにくい新品サンダルの購入をお願いする一文も添えられています。条文の内容は、ひらがなとカタカナで難しい言葉も使われておらず、子どもにも分かりやすい文章となっています。さらには、「脱げにくい新しいサンダルの購入」のお願いも含まれていたりと、大事な内容だけでなくユーモアを感じさせる条約となっています。このアイデアはNPO法人「AQUAkids safety project(水の事故から子どもを守ろうPJ)」(大阪府)が提唱しました。子どもがしっかりと条文を読み上げて署名する様子を動画で公開しています。水遊びをする機会が増えるこれからの季節、万が一に備えて、親子できちんと取り決めておきたいルールです。
(6月16日 FNNプライムオンライン)


(NPO会計税務研究協会 事務局 金森ゆかり)