NPO通信No.199

【NPO法人関連ニュースから:7月号】】


「NPOの活動で「電話リレーサービス」が公的制度に」

  「電話リレーサービス」が7月1日から公共サービスになりました。電話リレーサービスとは、聴覚や発話に困難のある人と話したい相手との会話を、通訳オペレーターが手話・文字と音声を通訳することで、電話で双方向をつなぐサービスです。2020年6月に通称「電話リレーサービス法」が可決され、それまで限定的だった民間サービスが公的制度になることにより、警察や救急などへの緊急通報として利用でき、時間制限もなく、365日24時間使えるようになりました。「世界ではすでに20カ国以上の国で、電話リレーサービスが公的サービスとして実施されています。日本も世界の各国と同等に、24時間365日いつでもどこでも使用できる電話リレーサービスを提供してほしいです。1日でも早く公平に電話が使えて、安心して暮らせるようにしてください」これは、NPO法人「インフォメーションギャップバスター(IGB)」が2017年7月に「電話リレーサービスの公的サービス化」を求める署名8096筆とともに、総務省に宛てた言葉です。「社会に存在する『コミュニケーションバリア』を解消したい」う思いから、2011年にNPO法人「IGB」を設立し、注力したことの一つが、「電話リレーサービス」の普及でした。東日本大震災を機に日本財団は、被災者支援事業として「電話リレーサービス」の原型となる取り組みを開始していましたが、日本財団のモデル事業では、利用時間の制限や緊急通報(警察、消防、救急など)には使えないといった課題がありました。そこで、IGBは電話リレーサービスの「公的サービス化」と「365日24時間対応」を実現しようと、2014年度から啓発活動や署名運動、ロビー活動などに力を注ぎました。当初は電気通信事業者や行政にかけあってもなかなか理解されませんでしたが、長年の活動が実を結び、2020年6月3日に「聴覚障害者等による電話の利用の円滑化に関する法(通称:電話リレーサービス法)」が可決され、今日に至りました。
(7月13日 alterna)

 

「処分される馬を引き取るNPOの牧場」

  行き場がなく殺処分一歩手前の馬たちを家族のように受け入れ、命が尽きるその時まで、愛情を込めてお世話する牧場があります。高知県土佐清水市、足摺(あしずり)岬のほど近くにある「ダディー牧場」です。運営するのはNPO法人「あしずりダディー牧場 命の会」(高知県)です。競走馬に関して言うと、ただ競馬のために、競走馬になるという目的で年間6〜7000頭の新たな命が誕生しています。しかしその中で競走馬になることができ、さらに活躍できる馬はごくごくわずかです。適正がないと判断されると、赤ん坊の時に殺される馬もいます。あるいは勝てない馬は、その馬を産んだ母馬も一緒に屠殺場に送られて馬肉になることもあります。元競走馬や元乗馬など引退後に行き先がない馬を引き取り、最期までお世話をする活動と同時にNPOとして、こういった馬を通じて子どもたちに命の温もりや尊さを知ってもらうための活動もしています。現在牧場には、15頭の馬がいます。
(7月13日 alterna)

 

「プラゴミバスターズ 三匹のおっさんが行く」

  神奈川県内の全海岸線をごみ拾いしながら踏破する挑戦が続けられています。題して「プラゴミバスターズ 三匹のおっさんが行く」。NPO法人「海の森・山の森事務局」(横浜市)の還暦を超えた3人が、西から東まで総延長435・09キロ、時に崖のような磯場に悪戦苦闘しながら歩みを進めています。「プラごみの最も多い海岸はどこですか」。きっかけは、環境出前授業での小学生からの質問でした。茅ケ崎や城ケ島のことは知っているが、他の場所は分からない。大切なことを知らないで児童に教えられるのかと、翌朝には、静岡県境の湯河原の海岸に、機材をそろえて立っていました。2020年4月のことでした。月1回ペース。1回20〜40キロほどのごみを集めています。
(7月11日 神奈川新聞社)


(NPO会計税務研究協会 事務局 金森ゆかり)