NPO通信No.218

【NPO法人関連ニュースから2月号】


「沖縄で遺骨の発掘作業」

 豊見城市にある旧海軍司令部壕の一般に公開されていない場所で遺骨を発掘・収集する活動が19日から始まっています。旧海軍司令部壕で19日から始まった遺骨の発掘作業は、国内外で戦没者の遺骨の調査などを行う京都のNPO法人「空援隊(くうえんたい)」が実施しているもので、去年に続いて2回目です。初日19日は、アメリカやポーランドの出身者のほか、沖縄戦当時、壕内で亡くなった可能性がある叔父を探している人などおよそ50人が参加し、普段は公開されていない区間で発掘作業を行いました。去年の活動では未公開の約150メートルの坑道のうち30メートルを調査した結果、複数の遺骨や印鑑などといった遺留品が見つかりました。
(2月20日 朝日新聞)


「臨時休校で余った給食の食材を無償提供に」

 フードロスの危機を地域の連携で防ぎました。寒波の影響で1月27日の臨時休校を余儀なくされた栃木県大田原市若草中(生徒数313人)で、入荷を止められなかった肉や野菜など50キロ超の給食食材です。問題が発生したのは26日、市内では観測史上最低気温の氷点下16.4度を記録するほど冷え込みました。寒波の影響は同校にも及び、水道設備が故障し、トイレなどが使えなくなる可能性があったため、27日の臨時休校を決定しました。そこで困ったのが給食の食材です。同日の給食の献立はプルコギや野菜のナムルなどで、使う当てのない葉物野菜や豚肉などが大量に届いてしまいます。校長は「廃棄以外の道を探らなければならない」との思いで知恵を絞りました。PTA会長に連絡をした上で、市社会福祉協議会に協力を仰いました。当日朝吉報が届きました。市社協から連絡を受けた、NPO法人「キャリアコーチ」(栃木県)、一般社団法人えんがお、フードバンク県北の3団体が引き取り先に手を挙げました。同校は、豚肉17キロ、もやし20キロ、ホウレン草8キロ、チンゲン菜6キロを無事引き渡すことができました。食材は2月4日に同NPO法人「キャリアコーチ」主催の「あおぞら食堂」で無償提供されるビビンバの具材に利用される予定です。他2団体でも生活困窮者や高齢者に配布するなど有効活用します。同校では、今回の一件を通しフードロスについて生徒たちに考えてもらおうと、学校便りなどで共有する方針です。
(2月2日 下野新聞SOON)


「上高地のガイドを養成」

 長野県松本市安曇の山岳景勝地・上高地の来訪者を案内する「上高地白樺ネイチャーガイド」の養成講座が19日、同市で開講しました。ガイドの要請に対して実働部隊が不足している現状を受けて、育成や派遣を担うNPO法人「やまぼうし自然学校」(長野県)が新たな人材確保に尽力しました。今季は例年の2〜3倍に当たる18人から受講の申し込みがあり、ガイドデビューを視野に学びをスタートさせました。県内外から受講生が集まりました。「定年退職を機に新たな挑戦をしたい」「大好きな上高地をもっと深く知りたい」など動機はさまざまです。上高地の動植物や地質、歴史、文化など幅広い分野が案内対象になりますが、知識を紹介するだけでなく良さや面白さを伝え、実感してもらうことが大切です。同ガイドは上高地ホテル白樺荘が立ち上げた白樺自然学校の事業で18年になります。35人前後がガイド登録していますが高齢化が進み、年間延べ700〜800人の派遣要請に対応するためにも新たな人材確保が必要といいます。 受講生は6月までの講座後、実地の研修やガイド試験を経てデビューを果たします。
(2月20日 市民タイムス)

 


(NPO会計税務研究協会 事務局 金森ゆかり)