NPO通信No.237

【NPO法人関連ニュースから:9月号】


世界の孤児たちとミュージカルに取組む

発展途上国の子どもたちと日本人キャストでつくり上げるパフォーマンスを魅せる「THE ONE」が9月27日、横浜市西区の県立音楽堂で開催されました。人種や宗教、言語、文化などの壁を越えてステージ上で歌やダンスを披露します。主催するのはNPO法人「LES WORLD」(京都)です。同法人は2018年に設立され、これまで発展途上国8カ国の孤児院やスラム街を訪れ、現地の子どもたちと一緒にミュージカルをつくる活動に取り組んできました。参加した子どもの数は千人にも上ります。今回はその集大成です。インドやカンボジア、モザンビークなどアジアやアフリカの6カ国の孤児院の子どもたち12人が初めてパスポートを取得し、来日しました。日本人キャストは一般公募で集まった18〜25歳の40人が参加しています。今月19日から県立足柄ふれあいの村(南足柄市)で約1週間の合宿を実施。異文化交流やキャンプファイアを通じ、親睦を深めています。孤児12人はスタッフやキャストらの自宅にホームステイし、日常の日本文化も体験しています。
(9月25日 カナコロ)


災害時の放置車両を移動するNPO法人

大規模な災害が発生した時に、救急車など緊急車両の通行を確保するために、栃木県は9月24日、動けなくなった車などをレッカー車で移動する協定を、NPO法人と結びました。 栃木県と協定を結んだのは、東京都に本部があるNPO法人「全日本レッカー協会」です。協定では、災害時に円滑な救助活動や物資の輸送につなげるため、冠水などで道路で立ち往生している車や、放置された車の移動などを、県に代わって行います。県がこうした協定を結ぶのは、県自動車整備振興会に次いで2件目になります。全日本レッカー協会は、全国で76社が加盟し、県内には会員企業が4社あります。国土交通省の各地方の整備局などと災害対応の協定を結んでいて、自治体としては栃木県が5番目になります。知事は「交通に支障のある車などを取り除き、いち早く道路を切り開き、復旧・復興がすみやかに行えるよう協力をお願いします」と要請しました。
(9月25日 とちぎテレビ)


認知症行方不明者の家族らがNPO法人を設立

認知症で行方不明になった人の家族の相談などをうけるNPO法人が、当事者家族などにより、初めて設立されました。NPO法人「いしだたみ」(長崎)です。「認知症で行方不明になって初動の段階でいろんなことが分かってうごけると、もしかしたら結果がちがってたかもしれない」との思いから、法人は、行方不明になった家族の捜索に関する相談をうけたり、情報発信をおこなったりするほか、当事者家族の交流の場をつくり、孤立や不安の解消などにつなげたいということです。法人をサポートする認知症介護研究・研修東京センターの永田久美子部長は、「認知症で行方不明の人は年間200人以上いるが、ほとんど関心をもたれていない。世の中に現状を伝える組織ができたことに大きな意義がある」としています。
(9月20日 日テレニュース)

 


(NPO会計税務研究協会 事務局 金森ゆかり)